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マーケティングオートメーションとは?概要、そして生まれてきた背景
2018.07.19

みなさんこんにちは、シフトマーケター木村です。
七月に入り、気温が急激に高くなり始めている中、 SCORE新サイトがオープンいたしました!
こちらではマーケティングオートメーション関連の記事を上げてい きたいと思います、
どうぞ宜しくお願いいたします。
本日は、「マーケティングオートメーション」 について書いていきたいと思います。
1、マーケティングオートメーションとは?
2、マーケティングオートメーションが生まれてきた背景
3、まとめ
1、マーケティングオートメーションとは?
マーケティングオートメーションとは一体何なのか?
一言でいうと、「 顧客開拓のプロセスをインターネット上で自動化するためのツール 」、です。
「顧客開拓=マーケティング」であり、 平たく言えば自社の商品やサービスが効率よく売れる仕組みを作り 出すことです。
その中にはいくつかのステップがありますが、 そこに付随してくるウェブ上の作業を自動化してくれるのがマーケ ティングオートメーションです。
顧客開拓(マーケティング)の流れ
顧客開拓にはいくつかのフェーズがあります。
これは事業ドメインを決める上でのそもそものマーケティングに該 当するもので、かなり俯瞰的に見た流れですが、
オンライン上という局所的な部分でももちろんマーケティングは成 り立ちます。
今やインターネットを使っていないという人はいないんじゃないか というくらいインターネットは人々の間に浸透しており、
ウェブマーケティングは事業の存続、 発展に欠かせないものとなってきています。
オンライン上のマーケティングの流れは大きく6つのフェーズに分 けることが出来ます。
マーケティングオートメーションには自社サイトへ集客する機能は ついていないですが、
その後の見込み客がサイトにアクセスしてから、 購買し顧客へと変わるまでのプロセスの中で効果を発揮します。
この6つのフェーズの中で一番重要だとされているのが顧客と関係 を育成していくことだとされており、 そのうえで欠かせないのが消費者側の目線です。
消費者の購買までの心理ステップ
我々消費者がある商品やサービスを買うまでには心理的なステップ があります。
AIDMA、AISAS, AISCEASなどと名付けられているものです。 みなさまもどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか。
AISECEASを元に具体的に書きますと、
となります。これを文章で消費者目線に沿って説明しますと、
今まで自分が知らなかった商品・ サービスのことをテレビのCMなどで知って認知し、 それに興味をもつ。
もっと知りたいと思ってGoogleなどで検索をする。
検索をしたら他にも似たような商品・ サービスが販売されているのでいくつかを比較する。
その中から一番自分の課題を解決してくれそうなもの、 魅力的なものを選び出し購入を検討する。
その後購入(行動)する。
購入したあとにその商品・サービスを体験し(購買体験)、 友人や知人に共有する。
というようなものになります。
このようなステップを踏んで購買したことがみなさまもあるのでは ないでしょうか。
これが消費者の購買までの心理ステップです。
今までの技術では大衆一人一人の心理ステップを把握することは不 可能であり、考えられないことでしたが、 IT技術の進歩により可能となってきました。
その最たるものがマーケティングオートメーションです。
マーケティングオートメーション、 通称MAを使えば一人一人の購買意欲、 心理ステップのどの段階にいるのかを探っていくことができ、 最適なアプローチを打つことが出来る。
かつこの心理ステップの段階をより購買に向けて進めていくことが 出来る、 そしてさらにそれに伴う作業を自動化していくことが出来る。
そのために開発されてきたのがマーケティングオートメーションで す。
ここまでで、 マーケティングオートメーションの概要をご理解いただけたでしょ うか。
技術的な部分に関してはまた次の記事で書かせていただきたいと思 います。
では次に、 マーケティングオートメーションが生まれた背景について書いてい きたいと思います。
2、マーケティングオートメーションが生まれた背景
上記で一人の消費者の購買までの心理ステップについて説明いたし ましたが、 インターネットが発達する以前はもっとステップ数が少なかったの です。
ネットの発達とともに心理ステップも変化してきました。
それ以前は商品について調査する手立てがあまりなく、 消費者はCMや新聞広告、チラシ、 雑誌などから情報を収集していました。
しかし、今や一人一台スマートホンを持ち、 インターネットを通して日々多大な情報に触れています。
それにより情報を自ら取捨選択するようになり、 知りたい情報を能動的に検索し取得できるようになりました。
このことから、 購買までの心理ステップがより段階の多いものに変わったのです。
物価高騰、消費税アップ、 景気は上がれど所得はそこまで上がっていないなどの影響もあり、 購買までにより慎重な段階を踏むようになったのですね。
これに対し姿勢を変えていかなければいけないのは商品・ サービスを売る側の企業です。
上記の理由からマスメディアによる広告効果は年々下がってきてお り、 今やテレビに使われる広告費よりインターネットに使われる広告費 が上回ろうとしています。
新聞、テレビ、 ラジオからの情報を鵜呑みにする時代は終わったのです。
大勢をターゲットにした一辺倒の広告ではなく、 消費者一人一人をより浮き彫りにし、 一人の人間として捉えその人に対して最適なアプローチをすること が求められる時代となりました。
日本だけではなく、世界的にこのような背景があり、 マーケティングオートメーションは広がってきました。
アメリカで生まれたマーケティングオートメーション
そもそもの始まりが、 1992年にアメリカのUnicaという会社で作られたものが最 初だと言われています。
日本のマーケティングオートメーション元年が2014年だと言わ れていますから、相当早いですね。
が、その時はまだインターネットの普及率があまり高くなく、 MAは広まらなかったようです。
その後本格的にMAを広めるきっかけを作ったのは1999年、 Eloqua社という会社(現在はオラクル社が買収)でした。
1990年代にMAの誕生と時を同じくしてSFA( 営業支援システム)が誕生していましたが、 これはマーケティングに関する機能はほとんど持っていませんでし た。
そのためマーケティングの担当者はSFAとは別に必要なシステム を別々に購入し、 自らマーケティング用のプラットフォームを構築しなければなりま せんでした。
それには莫大な費用と時間がかかってしまいした。
その現状をなんとかしよう! ということで1999年にEloqua社がマーケティングに必要 な機能を網羅し、一つのパッケージとして製品化したところ、 これが大成功を収めました。
こうしてアメリカでは2000年代からマーケティングオートメー ション市場の拡大が始まっていったのです。
これに対して、 日本にマーケティングオートメーションが入ってきて広まり始めた のはなんと2014年半ばと、10年以上もの間があきました。
これは一体なぜだったのでしょうか。
それには、「マーケティング」 に対しての考え方の違いがあったようです。
広大なアメリカと小さな日本
アメリカは、非常に大きい国です。
一つの州がまるで一つの国であるかのようと言われているように、 面積だけでいうと、ゆうに日本の約25.5倍あります。
その広さゆえ、アメリカでは直接営業に行って顔を合わせる前に、 遠隔でコミュニケーションをとり確度の高い見込み客にだけ会いに 行く、という営業手法が発達しやすかったのです。
それゆえに「マーケティング」 という概念に重きを置かれてきました。
これに対し日本では、東京に本社機能が一極集中していたり、 大都市間の移動がアメリカほど困難ではないこともあり、
お客様と顔を顔を突き合わせて営業活動を行っていく、 関係を作っていくというスタイルが長らく続いていました。
「営業」に重きを置かれてきたのです。
また、 このような時代に成功経験を積んだ世代の方たちが現代の日本にお いて経営層にて企業を率いていることも多く、 お客様との関係づくりにおいて「マーケティング」的な発想よりも
「営業」的な発想にフォーカスが当たりがちです。
このような背景から、 マーケティングオートメーションが日本で広がり始めたのはアメリ カより10年以上遅かった、と言われています。
ついに日本でも広がり始めているマーケティングオートメーション 。
今後導入する企業はより増えていくことでしょう。
3、まとめ
・マーケティングオートメーションとは、 ウェブマーケティングのプロセスを自動化するためのツール。
・うまれた背景には、 アメリカの地理的な事情と時代の変化があった。
・マスマーケティングからOne to Oneマーケティングへ。 マーケティングオートメーションは日本でも広がり始めている。
年々効果の下がってきているマスマーケティングではなく、 より一人一人に焦点をあてたOne to Oneマーケティングへ。
それを実現するためにマーケティングオートメーションを導入する 企業が増えてきています。
では、 マーケティングオートメーションを導入することによって一体なぜ One to Oneマーケティングを実現することができるのか。
何ができて、何ができないのか。導入時の注意点は?
次回の記事ではそれらについて書いていきたいと思います。
お読みいただき、ありがとうございます!
木村